第2回たんば恐竜塾レポ(1日目)

先日、たんば恐竜塾に行ってまいりました!
というわけで、レポートを書かせていただきます。
では、そもそもたんば恐竜塾とは何か? ご説明しましょう。
現在、海外ではパレオフェスタ(Paleofesta)と呼ばれる古生物学者と一般層との交流イベントが 行われています。

それを日本でもやることができないものだろうか? との考えから始まった企画です。

前回は、カメを中心的に研究されている平山廉先生をお招きしてのご講演が行われました。
今回のゲストは、大阪市立自然史博物館の林昭次先生です!
なお、進行と二日目のタンバティタニス骨格組立教室はパレオアーティストの徳川広和さんが担当されました。

 

開催場所は、丹波竜化石工房 ちーたんの館での実施です。

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↑ちなみにこんな場所です。復活した丹波竜によって破壊されています(笑)

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デデーン!!

 

林先生は、剣竜と鎧竜の成長や尾のトゲの構造、およびそこから推測される生態についての研究をさ れている方で、多数の論文も執筆されている、世界有数の剣竜の研究者です!

考えてみると今回、その世界有数の古生物学者と同じ机でご一緒にお食事させていただくという、スゴいことをさせていただきました・・・!

また、集まった方も老若男女様々な方々が集まりました。今回は小学生の参加者もいらっしゃいました。

最初は林先生も交えて、丹波竜の発見者のひとり・村上茂さんのご案内で丹波竜発掘現場まで行きました。村上さんは定年退職後、町おこしのため、もう一人の発見者である足立洌さんと活動なされていた時に、丹波竜を発見されたそうです。当初は生痕化石(サンドパイプ)を探されていたとか。

その後恐竜であることが判明し、丹波市によって発掘が開始されました。そして、日本でも珍しいレベルの保存状態の良い化石が発見され、今に至るというわけです・・・!

発掘現場は、現在コンクリートで護岸されており、丹波竜の絵が描かれていました。ちなみに発掘現場の実物大の丹波竜の立て看板は、村上さんのお手製です。赤褐色の体色は、発見された地層をイメージしているそうです。

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発掘現場付近の川です。

なお、発掘現場付近は現在整備されており、無許可での採集は法律により罰せられる可能性があります。ご注意ください。

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発掘現場。現在はコンクリートで護岸されています。まさかこの上に立つ日が来るとは・・・・!!

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発掘現場を歩いた後、篠山層群の岩石を割り、化石発掘体験も行いました・・・。

が、残念ながら今回は成果がありませんでした・・・! (泣
今後の大発見に期待です・・・!

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帰りは丹波竜を模した「恐竜焼」を食べ、お茶を飲んで冷え切った身体を温めました・・・!
その後、館に戻り、林先生による鎧竜についての講演も行われました。

おもな内容は次のとおりです。

・アンキロサウルス科の鎧は、防弾チョッキのような頑健な構造でできている
・ピナコサウルスは幼体化石がひとつの場所から大量に発見されていること、またその鎧は未成熟だったことが判明
・子育てをするワニも幼体の鎧が未発達であることから、ピナコサウルスも子育てもしたと考えられる
・丹波竜の年齢や雌雄も、骨の断面図を見ればわかるかも知れない

質問や議論も、大変興味深いものが出ました。以下はQ&Aの抜粋版です。

Q.恐竜の骨を切ったり穴を空けることには反対されないのですか?
A.ダメージを最小限にする処置を行うと説得します。また、処理後に修復することもあります。
場合によってはレントゲンによる解析も行います。
ドリルで親指くらいのサイズの穴を空け、サンプル採取は最小限の大きさにします。(林先生)

Q.スケリドサウルスの鎧の強度は?
A.確かに中身の構造は密ではなくスカスカでしたが、けっして脆いわけではありませんでした。
現生のワニとほぼ同じくらいの強度です。(林先生)

Q.鎧竜の群れ同士の距離は?
A.どこまでがひとつの群れだったかはまだわかっていません(林先生)

Q.前回の恐竜塾で平山先生が「剣竜糞食説」を紹介していますが、どうお考えでしょうか?
A.剣竜の胃内容物が発見されていない以上、断言はできません。しかし、歯の構造はイグアナ(植物食)によく似ていたと思います(林先生)。
(※糞の栄養価についても議論され、参加者からは「ジンベイザメのように、たくさん食べれば栄養分を補うこともできたのでは?」とのコメントも

Q.鎧竜の尻尾の動きは?
A.腱によって固定されているため、横にしか動けませんでした。(林先生)

Q.ステゴサウルスの生活環境は?
A.サバンナみたいな場所ではないかと考えられます(林先生)。

(筆者注:ただし、サバンナ的環境といっても、下草や芝生などいわゆるイネ科植物の草原はありませんでした)

 

ちなみに私が聞いた質問はコチラ。

Q.ケネス・カーペンター博士の好きなゴジラシリーズの作品は何ですか?(※カーペンター博士はゴジラが大好き)
A.初代ゴジラです(徳川さん)

Q.鎧竜半水生説は現在どうなっていますか?
A.今のところ何とも言えません(林先生)

・・・え?ロクでもない質問ですって? 

だって、聞いてみたかったんですもん!(笑)

その後、林先生は多忙につき、名残を惜しみつつ夕飯後ご帰宅されました。それでも、時間ギリギリまで参加者と鎧竜や剣竜の様々なお話で盛り上がりました。

夕飯時には鳥の骨格のポーズを取ってくださった方もいらっしゃって、非常に驚きました。
なんと、あまりにもポーズがよくできていたのです・・・!
ちゃんとつま先立ちしてますし、手の形もキチンと手羽先形・・・! 将来が楽しみです。

話は夜遅くまで続き、非常に熱いトークが盛り上がったそうです。
なぜ伝聞形なのかと申しますと、疲労がたまってしまい私は寝てしまったため、結局聞けずじまいだったからでございます・・・(汗)

というわけで、次回に続く・・・!

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第2回たんば恐竜塾レポ(1日目)」への10件のフィードバック

  1. 丹波竜「お前たちが研究する意思を見せなければ、俺はこの建物を破壊し尽くすだけだぁ!」

    丹波が遠いです・・・(涙) 平山先生(と群馬県博の高桑先生、福井県博の薗田先生)とは今年の夏に諸般の事情(笑)で一緒にバーベキューする機会がありました。ロクにお話はできませんでしたが・・・。

    こういうイベントは啓蒙というか、普及活動としてとても大切なように思います。最新の研究成果を(こっそり)聞けるチャンスでもあるでしょうし・・・。いいぞもっとやれ

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    • 平山先生達とお食事するご機会がございましたか!
      それは凄いです!!

      ちなみに御存じかとは思われますが、今回林先生がお話しされていた内容は、既に論文として投稿されています。
      平山先生の剣竜糞食説も、「誰かに話したくなる恐竜の話」で発表なされています。

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      • 薗田先生の博士論文(白亜紀前期のスッポン上科に関する非常に重要な研究でした)の公聴会がありまして、それの絡みで平山先生と高桑先生もいらしていたのです。ゼミの打ち上げと同日だったもので、そのまま一緒にBBQをした次第です。

        せっかくの機会なので平山先生にぜひ糞食について伺おうと思っていたのですが、酒をかっ食らっていたらうっかり忘れてしまいました(笑)

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      • 聞きたかったです、薗田先生の公聴会・・・。

        糞食は個人的にはあってもおかしくはないですが、メインではなかったのではないかと解釈してます。
        まぁ、お食事の際に”糞”の話をしても”憤”慨される可能性もございますので、良かったのではないでしょうか(笑)

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  2. 大阪のトリケラ展でのオープンセミナーで、林学芸員のお話をお聞きしましたが、気さくな方で好感が持てました。^^
    その時は特別展での質問以外に、ウエルホサウルスについて質問させて頂いて、大変勉強になりましたね。
    現在は北海道で首長竜の研究の手伝いもされていると聞いてます。関西でも岸和田など海棲爬虫類が出ていますから、
    専門外でも手を出す必要があるのでしょうね。^^;

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    • そうですね。

      林先生は非常に気さくな方でしたね。時間ギリギリまで夕食会に参加していただいたことからも、人柄の良さが伝わります。

      ウェルホサウルスの件は、先ほど記事の方を拝見させていただきました。時代さえ特定できない混乱ぶりがなんとも・・・(汗

      関西ではモササウルスがよく出ています。うまくすれば、新種が見つかるかもしれません。

      専門外の知識が必要なのは、博物館の学芸員、というか研究者にはよくあることです・・・(汗)
      例えば化石哺乳類の研究を専門にされている方でも、展示などの都合上で恐竜にも詳しくなければいけませんし。
      私自身、シオマネキが専門ですが、外部の方から見れば「カニの専門家」と扱われてしまいますし。故に、シオマネキ以外のカニも詳しい知識が必要となるのです。

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  3. 僕も参加してよかったと思っています。平山先生からオドントケリスの生態についての考えや中国の研究者との駆け引きなど研究者のドロドロした一面をうかがえたのは有益(僕は病院で働くよりも病理学や解剖の研究がしたい…臨床やるなら漢方かな。)でした。ちなみに丹波竜の骨格復元で、僕の復元では首が割と高くまで挙がりました(頸椎の動く範囲をいちいちくそまじめに考えてやったらそうなった)。

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    • 猛勉の瑛もご参加されていたのですか!?

      丹波竜の復元は、人により様々でしたね・・・。
      私の場合は「関節外れないように、外れないように・・・」と考えながらやっていたので、かなり無難すぎるものになってしまいましたが(笑)

      最後に、失礼ながらお一つ苦言を呈させていただきます。

      らえらぷす様にも様々な事情(主に経済的・時間的な問題)がございますでしょうから、お言葉ですが上記のような発言は少々お控えになられた方が宜しいかと思われます。

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  4.  何とも面目ございません。いささか人の言葉に過敏になりすぎました。もしよろしければコメントの後半だけ削除願えませんかしら?
    ただ一つご理解いただきたいのは、先入観で物事を判断してほしくないこと、自分がじかに知った事実だけを知ってほしいということです。
     恐竜倶楽部で、僕は何度も御船町の宣伝をしていますが、返答の多くが「遠いから行かない」ということです。丹波に行った時も特急を使えば割と早く着くことに気づき、身銭を切って伺ったことがあります。
    だから、遠くの博物館や発掘現場に行こうか迷っている方々には単純な地図上の距離で判断せず、公共交通機関でかかる時間や距離で行くかどうか判断してほしいのです(時間や費用については致し方ないところもございますので、この点についてとやかくは申しません)。それさえご理解いただければ他には何も望みません。
     いらぬ迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。これよりはより一層自重してまいります。

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    • 承知致しました。後半部のコメントを編集・削除させていただきます。

      御船について広めたいという貴方のお気持ち自体は、私も十分ご理解しております。
      現に、私自身も来年春に来訪を考えております。
      どのような施設なのか、非常に楽しみです。

      いいね

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