大英自然史博物館展に行ってきました!!

先日、大英自然史博物館に行ってまいりました。

当初は事前情報から、恐竜や甲殻類の展示は少ないと聞いておりましたので、あまり期待はしていなかったのですが……

行ってみたら、トンでもない密度でございました!!!(歓喜)

今回は、「博物館」をテーマに、ありとあらゆる大映自然史博物館の要素を持ってきたという濃厚な標本展示。

オーウェンやダーウィンといった「常連」はもちろんのこと、ハンス・スローンやらウィリアム・スミスやらの比較的知名度が高くない(失礼)方々まで、博物館を発展させてきた偉人を紹介する内容でした。

考えてみれば、博物館とは標本の歴史。すなわち、そこに関わってきた人々の歴史をも記録してるわけなんですよね。「標本」もそうですが、そういった「歴史を作ってきた人々」も、非常に大切にしているという印象を受けました! このあたりは

 

おかげで2時間いるつもりが、なんと3時間もいてしまいました! …そしてお昼ご飯がスナック菓子とパフェになりましたとさ(笑)

さて、どんな展示があったかと申しますと…(かはく特別展写真は基本的に標本所蔵者の許諾が必要と会場案内に書いてありましたので、掲載は自粛しておきます)

私が気に入ったのがこちらです!

・バリオニクスの爪(なお、展示としてはほとんどキャプションもなかったです…。イギリスの誇る恐竜なのに… 発見の歴史など詳しいことを知りたい人はらえらぷすさんのブログを見てみましょう!)

・ハチドリ達が箱庭のなかで飛び踊る標本展示(ビジュアル的にも素敵!)

・マンテリサウルス腰椎の標本

・世界の海洋を調べた際に採集したタカラガイの標本

・セミエビ類の標本

・南極探検に挑んだスコット隊の持ち帰ったグロッソプテリスの化石標本

・始祖鳥ロンドン標本

・座るヒクイドリ標本(優雅さと凛々しさが合わさってGood!)

・キリンの首

・ドラえもん第17巻「モアよドードーよ永遠に」でお馴染みの、リョコウバト・モア・ドードーのトリオも!(これでオジロヌーがいたら完璧だったのですが…w)

・フクロオオカミ

・謎のピルトダウン人

 

また、会場内には博物館に関わった偉人たちの肖像画が展示されていました。

メアリー・アニングやチャールズ・ダーウィン、ハンス・スローンにリチャード・オーウェン……

そして、予想以上に感動し、涙まで出てしまったのはこちら!

 

イクチオサウルスの実物化石!!

(※写真は特別展で展示されている化石とは別標本です)

実は幼い頃、学研の「恐竜化石のひみつ」に掲載されておりましたメアリー・アニングの物語を見て、彼女に密かに憧れていました。

だってそうでしょう? 愛犬とともに、可憐な少女が太古の化石を探し当てるメアリーの姿。

恐竜少年でも、化石少年でも(そして少女でも)心惹かれるものがあるはずです。

そのメアリーが発掘したイクチオサウルス実物化石が目の前に……!

これはやばかったです。自然と涙が溢れてしまいました(つд⊂)

土産物屋では図録はもちろんのこと、荒木一成さんの始祖鳥(獣脚類を意識したデザイン)と、海外産のヒクイドリ&始祖鳥(反対にこっちは鳥っぽいデザイン)を購入。同じ生物でもここまで差が出るのかと思うと興味深いものです。

それからメアリー・アニングのポストカードやキーホルダーも。

本当に、憧れの化石が見れたいい特別展でした。もちろん、昨年の恐竜博2016も、それまでの特別展も、いずれもすばらしい展示でしたが、展示を見て涙が浮かぶというのはかはくの特別展の中では今回が初めての体験でした。

 

閑話休題。

昨今の某議員の「学芸員はガン」発言を聞いた上で、改めて大英自然史博物館展を振り返りますと、日本の博物館との埋めがたい大きな差を痛感しました。

もちろん現場の学芸員や博物館スタッフは頑張ってるのは承知の上で申し上げてます。どちらかといえば、世間の理解度の低さを痛感しました。昨今の博物館・科学館の相次ぐ減少は、決して日本国民の博物学への関心の低さも無関係とは言い難いと考えられます。

日本では、博物館や科学館、そしてそこに眠る標本や文化財に対しては意識が欧米諸国とは段違いに低いように思われます。

この展示を通して、もっと博物館のあり方が見直されることを願ってやみません。

日本放浪録(16) 御所浦白亜紀資料館には恐竜がいっぱい!:九州遠征旅行(6日目②)

御所浦白亜紀資料館では、地元の方のガイドを受けながら化石発掘体験ができるという。

早速早朝から予約してみたが、ガイドの方の都合により午後からということらしい。

そこで、それまでの間に時間を潰す必要がありました。

私はまず御所浦島を自転車で可能な限り周り、その後は軽い昼食(確かクリームパンだったと記憶している。軽食だったのは、宿屋で結構な量の朝食を戴いたこともある)を取ってから、約束の時間に資料館へ集合。

 

2時間ほど、地元の方から御所浦の化石についての解説と発掘体験の指導を受け、植物化石とトリゴニア(二枚貝の仲間)の化石をゲット!!

残念ながら前日に雨が降っており、泥だらけで化石が見つけにくく、あまり大したものは見つかりませんでした…(´ε`;)

 

その後、改めて御所浦白亜紀資料館を観ました。

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実は町役場の一角を間借りしているので、あんまり博物館っぽく見えないですが、れっきとした博物館です。

 

まずは一階から。

 

いきなりティラノサウルスの頭に出迎えられる。ちょっと怖い(笑)

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ティラノ「悪い子はいねが~!」

 

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ティラノサウルス頭骨レプリカ

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ステゴサウルスとストルティオミムス

 

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デイノニクス復元模型。ウロコがない

 

次に2階に上がる。

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2階の一角

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同じく2階の一角。

 

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いきなりアクロカントサウルスの頭骨に出くわす。この博物館、頭骨レプリカが多い。

 

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リトルホーンの絵本シリーズで有名な、黒川みつひろ氏のトリケラトプスやステゴサウルスの絵を発見。

黒川みつひろ氏は御所浦町に協力を惜しまない方で、島の各所(図書館とか)で氏の絵が見られます(*´∀`)♪

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始祖鳥のレプリカ。でもこれアイヒシュテット標本じゃなくてベルリン標本ですよね? ねっ?

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コンプソグナトゥスのレプリカ。これも結構有名なヤツ。

 

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木に登るトゥプクスアラ。こういう復元は世界でも珍しいように思われます。

 

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ステゴケラス全身。地味に全身があったりする。

 

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アルティリヌス頭部。いい鼻づらである。

 

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カマラサウルス

 

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プロトケラトプス

 

 

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意外と見かけないモノロフォサウルス。

 

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ユタラプトルの脚。

 

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甲冑魚とか海洋生物化石のコーナー。

 

 

さて、ここまでだけならば他の博物館と何ら変わり無いでしょう。ですが、この資料館の真価はこの島で豊富に採れる化石展示なのです!

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大型獣脚類の歯の化石。種類は不明。

 

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恐竜の脛の骨。種類は不明。隣はカミナリ竜の歯。

 

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スナモグリの化石。白亜紀からスナモグリはいたことがわかります(カニはジュラ紀頃から)

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トリゴニア砂岩

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姫浦層群のアンモナイト。御所浦の名産品である。

 

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すごい大きいアンモナイト、ユーパキディスカスの一種。すごく、おおきいです…(蛍光灯映ってるのは許してね)

 

あとこの資料館、(地元の方の?)手描きイラストが非常に多く、温かさを感じさせます。

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この後、宿に戻ると、宿屋のおじさまがせっかくだから御所浦の山の頂上へ行こうと誘ってくれました。

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山の頂上に飾られていたアンモナイト岩塊。

 

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解説板

 

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鳥峠展望台。

 

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山の頂上より見た町の風景。

 

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御所浦港拡大写真。空から見るとこんな感じなのです。

 

その後、夕飯をいただきながらご主人とゴジラ語りをし、ちょうど宿の食堂で開催されました飲み会に参加させていただき、2階のこたつの中で休みましたとさ( ˘ω˘ ) スヤァ…

日本放浪録(15) 御所浦いいとこ一度はおいで:九州遠征旅行(6日目)

宿場で大盛りのおいしいごはんをいただき、膨れたお腹を抱えながら港で自転車を借りて御所浦を周り歩いた。

幸い当日は晴れており、太陽さんさん熱血パワーを感じた。

 

牧島をしばらく走るとパラサウロロフスの骨格を発見。

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昔、「恐竜伝説(原題:Dinosaurs!)」という海外の番組で廃車の部品をつなぎ合わせて作ったという恐竜骨格のアートが紹介されてたが、御所浦島の至るところにある恐竜の骨格は、それによく似ている。

そして橋を渡り、島の北側へ。

島の間の水道を進む御所浦フェリーが美しかった…!

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その後橋を渡り、御所浦島(本島)から牧島へ。

二つの島は大きな橋で結ばれているのだ。

 

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島をつなぐ橋からの風景。美しい…

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↑御所浦の港。なんかこう、いい雰囲気の港です。

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↑ギガノトサウルスを発見。頭骨についてはお察しください。

 

橋を渡り途中で小さな港を発見。

海岸生物を探しながら歩き回ってると猫が。

三毛猫もいた。この島、やたらと至る所にネコが生息している。

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かわいい。だが遊ぼうと思ったら逃げられてしまった…orz

その後自転車を漕ぎ漕ぎ、アンモナイト館へ突撃。中には巨大アンモナイトが発掘されたそのままの状態で展示されている。

写真は撮りづらかったので外観だけです(汗)

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※入館は無料。

日本ではこういった産状展示は珍しいので(ほかにアンモナイトセンターくらいかな?)、なにげに貴重な施設です。ちっこい場所にあるのでお見逃しないよう!

 

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電ちゃんが持ってそうな船の錨なのです

 

咲いていたハマダイコン。初春の海浜植物といったらやっぱこれだね~ ロッテのトッポ!

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写りが悪いのは許してください。

磯海岸に到着。だが、まだ3月なのであまり生物は見られず… マヒトデくらいしか見当たりませんでした。

せっかくなのでハクセンシオマネキの生息するという牧島北端の干潟に行こうと思っていたが、地理的な関係から無理だと分かり断念。今度来るときは船を用意せねば・・・

お昼前くらいになったことに気づき、海岸から戻り、坂をへーこらへーこらしながら走る。もうひとつの観光地、化石公園へと向かう。

途中で、牧島の天然記念物であるアコウの木を発見。

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樹高12.5mとティラノサウルスより大きい。樹齢300年以上とか。

昔から防潮防風の木として親しまれ、天草市の市木、ならびに牧島のシンボルでもあるらしい。確かにこの木はよく目立つ。

それにしても堂々とした姿が美しい。恐竜の島でもあるが、こういった海浜植物を観察できる場所としても非常に優秀なのだ。

おっと、忘れていた。アンモナイト館のあたりはクロツバメシジミの保護地なのだ。

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現生生物の観察地としても御所浦はいいところである。実際、干潟観察会が夏に行われているし。

アコウの樹の近くにあった謎の生物の描かれた看板。なんじゃこりゃ(笑)

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御所浦だから、ゴショウラッシー?

 

牧島東の化石公園。プテラノドンとかイグアノドンとかの骨格模型やら猫とか猫とか猫とかカミナリ竜とか猫とかがいる。

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それにしても猫がよく見られる島である。

 

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飛び立つ姿勢をオブジェ化した珍しいプテラノドンの骨格。

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また、化石公園の奥にはタービダイト層も。

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タービダイト層の解説

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地層付近の海藻の生えた磯海岸

見るものは見たので、橋を突っ切り、もうひとつの島、前島へと移動。
エラスモサウルスがいた。

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すげー迫力(笑)

 

前島からはイノセラムスが産出しているらしい。ほかに不整合なども見れるとか。

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実はステゴサウルスのオブジェのある島も御所浦には存在するのだが、今回は船がないため該当の島へ渡れず、やむなく断念。

 

午後からは御所浦白亜紀資料館へ。こちらについては次回書かせていただきます。

 

福井県立恐竜博物館特別展 『南アジアの恐竜時代』

メガ恐竜博を経て、その翌日高速バスで福井駅まで到着しました。

とりあえず、新たに作られた恐竜のモニュメントを写真に。

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駅舎にまで描かれる恐竜たち。完全に恐竜推しが県の方針となっているようだ。

 

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錯視を用いて描かれたフクイラプトル

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ぎゃー、トリケラトプスだー!

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恐竜が街にやってきたネタって、結構王道ですよね。赤グレー緑と、戦隊モノのような色合いなのも見栄えがGooD!

 

とりあえず、その前日お風呂に入れなかったので、写真に収めたあとは近く(といっても歩いて一時間くらいかかる場所の漫画喫茶に行きシャワーだけ浴びて即退散。

とりあえずスッキリした私は、すぐさま電車に乗って(この時服のボタンが取れてしまい駅員の方に針と糸をお借りして直すハメにw)勝山へ向かったのでした…

 

んでもって勝山市&恐竜博物館へとーちゃく。なお、年間パスポートは家に忘れてきた模様・・・

今回の展示は文字通りタイや中国などの南アジアで発見された恐竜を中心とした展示でした。展示の目玉はプウィアンゴサウルスとイクチオベナトールなどの恐竜中心で、今回はほかの動物の展示は少なめ。

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ディキノドン類の頭。さまざまな角度から閲覧出来る、地味にいい展示です。

マクロクネムスの復元画がなかなかカッコイイです…! 原始的な系統の爬虫類だそうです。

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そして、さんざん恐竜ファンの皆様に突っ込まれたプウィアンゴサウルスさん。

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個人的に一番気になったのはやっぱ顔ですね。

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すごく、へんてこりんです…

とはいえ、本種に系統的に近縁なタンバティタニスの大きさもだいたいこれくらいらしいので、タンバティタニスのサイズを実感する参考資料としては、結構良かったのではないでしょうか

次に、正直なイクチオベナトールの復元。ワイヤーで形態を表現し、発見部位のみを展示するという、非常に正直で好感の持てる展示でした。

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この他にも鎧竜やテリジノサウルス類の展示などがありました。

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素敵な骨格復元ですが、この展示だけど発見部位がようわからんので何とも言えません・・・

とりあえず頭はまんまエルリコサウルス。というか、テリジノサウルス類の復元に用いられる頭は、ほとんどエルリコサウルスの頭を使ってると思ったほうが適切でしょう。逆に言えばエルリコサウルスの頭骨がそれだけいい標本とも言えます。

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このテリジノサウルス類の脳函について研究した論文はなかなか興味深いものですので一見をおすすめします。

(その論文曰く、テリジノサウルス類の脳は聴覚や嗅覚、平衡感覚などが発達していたそうです)

 

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ガリミムスの亜成体とされているがもしかしたら同属の新種かも? とされている骨格。今後の研究が楽しみです。

なんだかよくわからないことになっているジェジャンゴサウルス(疑問名)さん。一体お前は何モノなんだ・・・?

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未記載の鎧竜。全部実物で組み立ててあります。こういったホンモノ志向とそうでないものが混在する、ある意味カオス(褒め言葉)な特別展でした。

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恐竜の卵化石と共産したトカゲ類の化石。こういうのが見たかったんですよぉ・・・!(歓喜)

恐竜時代にいたのは恐竜だけじゃないんですから。

 

やや辛口気味に申し上げますが、去年のスペイン展が質・量ともに素晴らしすぎたためか、昨年度に比べるとややインパクト不足でした。ジュラ紀や白亜紀の時代が大きく異なる化石が多数あったためか、それぞれの恐竜が生息していた当時の生態系についての標本や情報も、昨年と比べるとやや少なかったように思われます。

しかし、今後の研究で重要な地域となってくるだろう南アジア地域の恐竜についての入門編、および知名度を高めるための展示としては良かったかと思われます。今後、南アジアの恐竜発掘がより一層進むことを願ってやみません。

 

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最近記載されたコシサウルス(右は荒木一成氏による復元模型)。

その肉はきっと肉食恐竜にとって、コシのある食べ心地だったことだろう(寒)

そして、いつものようにソースカツ丼とどう見てもグアンロンかムッタブラサウルスかアルティリヌスにしか見えないティラノパフェを食べ、一息ついたラクティアでした。

 

だがこの時私はまだ知りませんでした。長尾山総合公園には、私の予想を大きく上回る恐ろしい魔境が生まれていたことを・・・!

(つづく)

メガ恐竜展について振り返る

だいぶ時期を逃した感がありますが、『メガ恐竜展2015 -巨大化の謎にせまる』について振り返ってみましょう。

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ツッコミどころに関しては他の方々にお任せするとして、個人的な感想を述べるならば意外と悪くはなかったなという印象です。

最低限エウヘロプスさえ見れればOKと思っていたのは内緒

個人的な評価ポイント

①展示がわかりやすい

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たとえばこの看板。動物の大きさについてきちんと解説をしています。

これ以外にも、それぞれの恐竜の歯の仕組みや形など、恐竜マニアでもうっかり忘れがちな基本知識を分かりやすく解説していたのは好ましく思えます。こうした基本をおろそかにしない姿勢は素晴らしいと思いました(同時に子どもや恐竜の初心者がわかりやすい)。

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②恐竜以外の古生物も蔑ろにしていない

古代哺乳類や魚竜、翼竜など、古生物をバランスよく展示していた印象です。

とはいえ、この展覧会のテーマは「巨大」であったためか、巨大動物に偏りがちという印象でした。

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バシロサウルス

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マンモス哀れな奴!(元ネタわかる人いるかな)

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個人的に気に入ったジオラマ

③オーソドックスなものからマニアックなものまでバランスが良い

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お馴染みティラノサウルスから、

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恐竜展では馴染みの顔となったディプロドクスやステゴケラス、アロサウルス。

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テラトフォネウスやアンテトニトルス(写真なくてごめんなさい)

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今回の(一部の人にとって)最高の目玉・エウヘロプス(後ろの首長い方、正面はプロバクトロサウルス)。

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親子夢の共演?

エウロパサウルスはなんと親子で共演という(骨格の信ぴょう性はともかく)面白い試み。

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エウヘロプスの頭。ふつくしい・・・

(ちなみにタンバティタニスの近くに展示してあったのは意図的な配置だったんでしょうか・・・?)

などなど、マニアならば涎垂モノの展示もきちんと用意されていました。

・・・とはいえ、入口の模型については、さすがにちょっとなぁ…と思わないところもないです。

あんまりリアルすぎると子どもが泣き出すことを配慮したのかは分かりませんが。

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そんなわけで、今年度の幕張恐竜展は、どちらかといえば子どもや恐竜マニアの初心者が見やすい、わかりやすさに特化した展覧会だったというのが私の感想です。

そして、この日私はお台場のゲーセンでロストワールドジュラシックパークのアーケードを楽しみ、高速バスに乗って眠りに就きましたとさ。ちゃんちゃん

(そして福井へ・・・!)※続きます

日本放浪録(14) 我、御所浦に突入す!:九州遠征旅行(5日目)

漫喫を出てから、天草四郎記念館へと赴く。

途中でカンムリカイツブリ(Podiceps cristatus)がいたので、夢中になって撮影。この手の鳥はすぐ逃げてしまうため撮影が難しい。

よって専門装備のない私ではこれが限界でした。お許しを…

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同じ川の泥溜まりにあったカニの巣穴。おそらくベンケイガニ科の巣穴と思われる。

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が、館内の写真撮影は不可能とのこと。というわけで庭の風景(坂だらけだったので一休みした。庭でスマホをイジってネットニュースを見ていた)だけでもどうぞ・・・。

館内は天草島原一揆をテーマにした展示内容であった。
展示を見て思ったのは、天草四郎と鈴木重成は、それぞれ天草の破壊と再生の役割を担ったのではないかと。
即ち、前者が閉塞した天草の状況を徹底的に破壊し、後者がそれを正しい形に直したと・・・
もっとも、巻き込まれる者達にとっては、たまったもんじゃないだろう。
記念館見学後、歩いて港まで。そこで1時間ほど待機した後、船に乗って御所浦島へ。マンガやら何やら多量に買ったせいで重い重い。へーこらへーこらしながら歩いていた。

乗り場の売店で売ってた弁当が美味かった。実際はどこにでもあるような普通の弁当(確かポテトとスパゲッティとカツか何かの揚げ物がはいっていた)なんだけど、とても美味しく感じられた。

がっ!!

せっかく船内から風景を楽しめたのに寝てしまった・・・

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(まぁ当日の昼は雨だったのだが・・・)

景色も楽しめず、不覚・・・
御所浦港に到着すると、早速ティラノの首が出迎えてくれた(写真は翌日に撮影したもの)。

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この丸っこいのが寺野くん。漁師をやってるらしい。かわいい

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そしてあまくさ名物醤油アイスをいただき、とりあえず港のすぐ傍にある宿屋に荷物を置いて御所浦を歩いて周ることに。

もちろん島を一周できるとは思っていない(以前無人島を一周しようとして迷子になり、怒られたことがあった)。

とりあえずどういうものがあるかの確認である。

 

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化石採掘広場や島の漁港などを見物。歩いているといつの間にか雨も止み、晴れてきたのであった。

 

トンネルの中で「SURPRISE-DRIVE」を熱唱。迷惑な男である。

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漁港に到着。

偶然いたねこ。かわいい。

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とりあえず漁港辺りで引き返し、宿に。宿のご主人がゴジラ好きな方で、ゴジラトークで盛り上がる。

疲れ果てていた私は、御所浦で採れた食材で作られたとても美味しい夕飯を腹いっぱいいただいた。

そして眠くなってしまい、コタツの中で仰向けに寝るのだった・・・。

 

(続く)

ジュラシックワールド見てきました(ネタバレ付き感想)

もうそろそろいい頃ですので、ネタバレアリの記事を書きましょうか。

以降、ネタバレ注意です。なお、いつもと違って興奮してるので口汚いです。ご了承ください。

グロシーンは歴代最多です。ややぼかし気味だったものの、子どもや苦手な人と見に行く時は注意。
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ジュラシック・ワールド!!!!

8月5日にメガ恐竜博に行って夜行バスに乗りました。

翌朝、ネカフェでシャワー浴びて福井県立恐竜博物館で特別展を見て、アルティリヌスにしか見えないティラノパフェを食べました。

その後、レイトショーでジュラシック・ワールドを鑑賞した後、ネカフェで徹夜して遊び、ふらふらになりながら白浜へ帰ってきました・・・(笑)

というわけで、ジュラシック・ワールドを見てきましたので、感想を書いておきましょう。

なお、見てない方を配慮して、CMから得られる情報を超える、ネタバレ付き感想は今月中まで封印しときます。

『ネタバレを含むコメント』は内容を問わず削除いたしますので、ご注意ください。

ただし、これだけは今までのしりーずとは違うので、警告も兼ねてネタバレしときます。

今までのシリーズでグロイ場面は結構ボカシ気味に描いてましたが、今回はシリーズ史上最もグロい場面が多いです。

血やグロテスク描写が苦手な方や、お子様と一緒に観覧される親御さんはご注意ください。
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メトリントサウルスじゃない、メトリアカントサウルスだ

皆さんはメトリントサウルスという恐竜の名前を聞いたことはございますか?

ジュラシックパークをご覧になった方なら、一度はご存知かもしれません。

ネドリーが胚を盗むシーンで登場した、アレです。

結論から言うと、

メトリントサウルスなどという恐竜は存在しません。

某翻訳家Tさんによる、メトリアカントサウルス(Metriacanthosaurus)の誤訳です.

このメトリアカントサウルス(Metriacanthosaurus parkeri )という恐竜、実はまだ不明な点が多い恐竜だったりします。

私の知る限りで現在発見されている部位は、部分的な頭骨、左大腿骨、一部の胴椎、尾の一部、右脛骨の一部、恥骨の一部、背中の突起?のみです。

イギリスのジュラ紀中期地層(オックスフォーディアン:1億6000万年前) から発見され、1923年フォン・ヒューネによってメガロサウルス属の一種にされていました。

が、1964年にウォーカーによって別属であることが判明し、メトリアカントサウルス(中程度の棘をもつトカゲ)の名が与えられました。
化石が断片的な割には系統的位置ははっきりしていて、グレゴリー・ポールの研究によってヤンチュアノサウルスなどと系統的に近縁と判明し、1988年にポールによってメトリアカントサウルス科(Metriacanthosauridae)が設立されました。現在ヤンチュアノサウルスの他にシンラプトルも含まれていると考えられています。)の名が与えられました。化石は断片的ですが、背中には小さめの突起があったと考えられています。

で、結局どんな姿をしていたかといえば、背中に小さな突起(もしくは背びれ?)があったらしいこと、ヤンチュアノサウルスやシンラプトルに似た姿だったっぽいこと。今のところはそれくらいしか分からないため、何とも言えないのが現状です。

はたして、ヘンリー・ウー含むジュラシックパークのスタッフは、

どういうからだの特徴を基準に、再生した恐竜(厳密にはカエルと恐竜とその他諸々のキメラ)を、メトリアカントサウルスと判断したのか?  それは永遠の謎です・・・

以上、ジュラシック・ワールド公開記念に一筆奏上しました。

 

それにしてもメトリアカントサウルスがジュラシック・ワールドにでるのかー、楽しみだなー(わくわく)

※この記事でジュラシック・ワールドのネタバレコメントは禁止です、OK?

 

参考

http://jurassicpark.wikia.com/wiki/Metriacanthosaurus

https://en.wikipedia.org/wiki/Metriacanthosaurus

http://www.paleofile.com/Dinosaurs/Theropods/Metriacanthosaurus.asp

http://jp.jurassicworldintl.com/dinosaurs/metriacanthosaurus/

(↑地味に腕が幽霊型じゃなくて、鳥っぽい復元になっているのに注目)

The Best Little Oviraptorid in Mongolia – Preview

Nice Citipati !!

The Bite Stuff

As I wrote waaaay back in February of 2012 (damn!), my previous versions of the skeleton of the oviraptorid known as Citipati sp., or GIN 100/42 (or, simply “100/42”) were improperly scaled, improperly drawn, etc. Lots of errors, little means of fixing without redoing. I started the work on it, but this languished for years. In prep for a larger discussion of this specimen, I re-prepared the skeletal diagram, and present this here now as a lead-in:

Citipati nsp 100-42 skeleton med

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As with other skeletal illustrations I’ve produced, this illustration is released under a Creative Commons license. Please be kind.

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